政府が日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否した問題の経緯について情報公開請求を行っている弁護士らの代表が9日、都内で会見した。学術会議の改革法案を今通常国会に提出する政府方針に反対し、「学術会議の独立性と自律性を侵害する極めて危険な方針」などとする声明を発表した。
声明は情報公開請求人の法律家1162人の共同代表8人の連名。2021年4月に内閣官房や内閣府などに対して請求を行い、現在、情報公開・個人情報保護審査会の答申を待っているという。声明は「政府は(請求に対して)今に至るまで一切開示せず隠し続けている。説明責任を果たすことのない政府が、学術会議会員の選考・任命について透明、適正が必要と述べる資格はない」「学術会議が学問共同体として政府から独立した存在であり、学問の自由の担い手であることへの最低限の配慮すら見当たらない」などとした。
共同代表の一人、福田護弁護士は「政府の方針は突然の話。学術会議のどこが不透明で不適切かの説明がまったくない。会員選考過程での第三者委員会の介入によって独立性が極めて危険な状況におかれる。ゆゆしき状況と考えている」と話した。
長谷部恭男早大教授(憲法学…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル