故人をしのび精霊流し 長崎の風物詩、コロナ禍で縮小も

 長崎の盆の風物詩「精霊(しょうろう)流し」が15日、長崎県内各地で行われた。初盆を迎えた故人を極楽浄土へ送り出す伝統行事で、長崎市中心部では大勢が手作りの船を曳(ひ)き、鉦(かね)を打ち鳴らしながら練り歩き、街中に爆竹の音が響き渡った。

 今年は新型コロナウイルスの影響で参加を取りやめたり、船を小さくして曳く人数を減らしたりする人のほか、フェースシールド着用で船を担ぐ人もいた。

 長崎市出身の本間忠市さん(79)=横浜市=は昨秋以降、長男と妻を相次いで亡くし、初めて船を出した。親族15人で参加。「コロナで移動したくなかったが、感染予防に注意しながら来た。供養になれば」と話した。

 長崎市は密集を避けるため、交通規制の開始を例年より1時間早めて午後5時にし、混み合う場所での見物の自粛を呼びかけた。(小川直樹)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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