公立校教員の労働時間を年単位で調整できる「変形労働時間制」の導入を盛り込んだ改正教職員給与特別措置法が4日、参院本会議で可決、成立した。長時間労働が問題となっている教員の働き方改革の一環で、夏休み期間中の休日のまとめ取りを各自治体の判断で可能にするほか、原則月45時間以内とする残業時間の指針を法的に位置付ける。
改正法の成立により、例えば、業務量が多い4月などの勤務時間を週3時間増やし、代わりに8月の休日を5日増やすことが可能になる。文部科学省によれば、最も早い自治体では令和3年4月からの導入が見込まれるという。4年度に教員の勤務実態調査を実施し、働き方改革の進捗(しんちょく)状況を確認する方針だ。
このほか改正法では、各教育委員会に対し、制度を導入する学校で部活動を外部人材に委託するなどの業務削減を進めているかどうか綿密に確認するよう求める。残業上限時間を守らない学校の教員からの相談を受け付ける窓口設置を促す付帯決議もつけた。
国会での審議で萩生田光一文科相は、変形労働時間制の導入で夏休みのまとめ取りが進み、教員志望者などに教職の魅力をアピールできるとした一方、この制度自体に業務削減の効果がないことを説明。導入にあたっては「教師でなければできないことに教師が集中できるよう」にするための業務削減や、残業上限時間の順守が前提とし、総合的な働き方改革を引き続き進めると訴えていた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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