三ツ木勝巳
佐賀県教育委員会は17日、小学校の教員採用で導入した「さがUJIターン現職特別選考」を中学校教諭に広げると発表した。また、教員免許状のない人を対象に特別免許状の授与を前提とした「社会人特別選考」も、中学校の一部の教科に拡大する。
この日初めて行われた教育長の定例会見で、落合裕二教育長が公表した。県内の教員は5月1日現在で、小学校が14人、中学校は33人、高校10人、特別支援学校7人の計64人が不足している。県教委は教員不足解消に向けて、年2回の採用試験を実施したり、退職した教員を再任用したりするなどしてきた。
落合教育長は「我々も非常に危機感をもって受け止めている。教員不足改善のためになんでもやる姿勢で取り組む」と話した。
「さがUJIターン現職特別選考」は、今年度採用した小学校教員の選考で初めて実施した。31日まで出願を受け付けている夏の採用試験で中学教諭に導入し、秋選考でも実施する。
「社会人特別選考」では、一般教職教養試験を免除する。特別免許状の授与を前提とした特別選考についてはこれまで高校の一部教科に限っていたが、中学の英語と技術にも広げる。
このほか、教員免許状の所持者や免許が失効している人、臨時免許を取得して学校で働くことを希望する人などを対象にしたペーパーティーチャー研修講座も、今月末から7月にかけて県内各地で開く。問い合わせは、教職員課(0952・25・7212)。(三ツ木勝巳)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル