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東京都では14日、新たに143人が新型コロナウイルスに感染していることがわかりました。現在の感染状況について、感染制御が専門の順天堂大学・堀賢教授にお話を伺いました。 ◇先週から4日連続で200人を超えていましたが、13日は、土日の検査数が少なかったこともあり、119人と減少し、2日連続で200人を下回りました。これは素直に、数が減ったと考えていいのか。
順天堂大学・堀賢教授:「例えば天候など色んな要素に左右されるので、1~2日減っても油断はできません。私は今、第2波の入り口にいると思っています。今後、経済活動が活発化すると、人の動きも多くなるので、感染が急拡大する恐れは大いにあり、下がる要素が見当たらない状況です」 ◇4月の第1波の時を見ても、増減を繰り返しながら感染者が増えていきました。今後はどのように推移していくのか。
順天堂大学・堀賢教授:「最初は直線的に増えていきますが、途中から指数関数的に増えていきます。グラフの傾きが、直線から曲線になるような状況になったら危険だと思った方がいいです。これまでは20~30代が中心でしたが、シニア層も拡大し始めていて、徐々に重症患者が増えてくると予測しています」 ◇今月22日から、国内旅行を対象に国が宿泊・日帰り旅行代金の半額相当を補助する『GoToキャンペーン』が始まります。この事業を進めるうえで、政府は宿泊事業者などに対し、感染対策を義務付けるとしています。観光客はどのようなことに気を付けるべきか。
順天堂大学・堀賢教授:「今でいう1都4県のような感染が拡大している地域から、収まっている地域への移動や、反対に収まっている地域から拡大している地域へ来るということになると、感染症を外に広げたり、持って帰って広げるということも起きます。こういったことを避ける配慮が必要だと思います。都市部をハブにして地方に広がっていくことが問題になっています。観光庁が『新しい旅のエチケット』というガイドを出しています。このガイドでは『毎朝の健康チェックは、おしゃれな旅の身だしなみ』など読みやすくなっています。これを読んで実践して頂けると、かなり安全・安心な旅に近付けることができるのではないかと思います」 ◇もし旅先で体調が悪くなった場合は、どう行動したらいいか。
順天堂大学・堀賢教授:「1つの病院で地域医療を支えているような地方では、感染者が複数出たらベッドがいっぱいになって、医療崩壊につながりかねません。自分で病院を探して不慣れな土地を歩くと、外に広げてしまう恐れもありますので、まずは宿泊施設に待機して、部屋から出歩かない。そして、宿泊施設から保健所に連絡をしてもらうのが一番スムーズだと思います」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース