大阪大学発バイオベンチャー「ビズジーン」が、新型コロナウイルスの感染を判定する簡易検査キットの開発を始めた。のどなどから採取した粘液と試薬を混ぜて垂らすだけで15分ほどで判定でき、小さなクリニックなどでも使えるのが特徴。開発費をまかなうため、クラウドファンディングで寄付を募っている。300万円が目標だ。
同社はデング熱を引き起こすデングウイルスの検査キットを開発中。今回は、その技術を応用し、新型コロナウイルスの遺伝物質やたんぱく質をとらえる試薬の開発を進めている。発熱などの症状が出ている人の鼻やのどなどから採った粘液と試薬を混ぜるだけで、15分ほどで感染の有無が判断できるようにする。
現在、新型コロナウイルスの感染の有無は、「PCR検査」というのどの粘液やたんからウイルスの遺伝物質を検出する方法で調べている。ただ、機械のある検査機関で検査しなければならず、遺伝物質の量を増やす必要があるため、結果が出るまでに6時間程度が必要だった。
簡易検査キットができれば、小さなクリニックでもその場で検査が可能になり、素早い対応につながると期待される。同社は4月中にも試作品を完成させることをめざすが、最終的な製品化には数年かかる可能性もある。同社の開發邦宏代表は「なるべく早く試作品をつくりたい。現在の感染拡大がいったん収まっても、また流行する可能性もある。将来に備えるという点でも、開発が成功すれば大きな意味がある」と話す。
寄付はサイト(https://readyfor.jp/projects/visgene01
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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