TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。4月29日(水・祝)放送では、学校の「9月入学・新学期案」について意見を交わしました。
◆賛否両論、9月入学・新学期論
全国9割の学校で臨時休校が続くなか、入学・新学期を9月に移行すべきとの提案が出ていることについて、萩生田文部科学大臣は4月28日、「文科省内としては1つの選択肢としてシミュレーションしている」と明らかにしました。
宮城県の村井知事は「始業時期がずれていくと学力差が出てしまう。思い切って9月の始業・入学を考えるタイミングだ」と述べ、学校再開は全国的に9月で足並みを揃えるよう、全国知事会を通じて政府に提案したいとしています。
また、以前から「9月新学年スタート論者」を表明している小池東京都知事は、「9月入学・新学期」となれば混乱が生じることは理解しつつ、「今、混乱が生じています。そういうときにしか社会というのは実は変わらないのではないか」と言います。そして、「国際標準に合わせていくのも1つかなと思う」とも。
9月入学を巡っては、東京大学が2011年に秋入学の導入を本格的に検討し始めましたが、高校卒業後に約半年の空白期間が生まれることや多くの企業の採用や公的資格試験の時期とずれることなどから断念しています。
信州大学特任准教授の山口真由さんは、母校である東大が過去には9月入学だったこともあり、9月入学に「良いアイデア」と前向き。そして、「東大が2011年に検証し始めたときも教員をはじめ既存のシステムを変えたくないという力が随分働いたので、こことの戦いなのかなって気がする」と持論を展開します。
一方、ファッションデザイナーの渋谷ザニーさんは9月入学に反対派。というのも、「入学・卒業は桜のもとで行いたい。日本独自の文化は守るべき」とその理由を明かします。そして、9月までの期間については、「半年のロスはいつでも取り返せる。長い人生においてそこまで大したことないと捉えたい」と話していました。
MCの堀潤は今回の問題の本質として、「きちんと教育が受けられる環境をどう整えるか」と提起すると、山口さんは9月入学と半年のロスは別問題であり、「分けて考える必要がある」と指摘。また、一部の学校が実施している遠隔での授業に関しては、「大学の教員はものすごく大変で、不満の声をいっぱい聞きます」と教鞭をとる山口さんがリアルな現状を吐露。
キャスターの宮瀬茉祐子は9月入学には肯定的でしたが、「社会人になってからは流動的に仕事がまわっていったほうがいいので、入学時期がそもそも9月に決まってしまうというのもどうなのかなと思う」と実感を述べていました。
番組では、視聴者に「“9月入学・新学期案”をどう思いますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。
◆“9月入学・新学期案”をどう思いますか?
賛成……1,875票
反対……690票
Source : 国内 – Yahoo!ニュース