All Nippon NewsNetwork(ANN)
イギリスでは2日、アメリカの製薬大手『ファイザー』が開発した新型コロナウイルスのワクチンが正式に承認されました。日本ではいつワクチンの接種が始まるのでしょうか。感染症学が専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授に話を聞きました。 イギリスは、ファイザー社のワクチンについて、来週から医療従事者や高齢者などへの接種を始めます。
アメリカもFDAへの申請が承認されれば、15日からファイザー、22日からモデルナの接種を開始する予定です。
EUでは、早ければ年明けから供給開始としています。
ロシアは、5日からロシア製ワクチン『スプートニクV』の接種を始めると表明しています。
中国では、国有の製薬大手『シノファーム』が、南米ペルーなどで第3段階の臨床試験を行っています。 (Q.日本政府は「来年前半には全国民分を確保する」としていますが、現実的にどうでしょうか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「私たちの予想より、かなり早くワクチンが実際に接種できる状況まで来ました。ですので、期待している部分はもちろんありますが『あまりにも早すぎるんじゃないか』と不信感を持っている人もいると思います。これからイギリスやアメリカなどで接種が開始されて、もし何らかの問題になるようなことが起こると、いくら日本で接種できますと言っても、打ちたいという人は減るでしょう。逆に多くの人が打っても安全だという結果が出れば、皆さん打ちたいということになると思います。そういう意味では、今回の接種によって海外がどういう状況を示すのかが大きく影響すると思います。ただ、準備ができたとしても、ファイザーのワクチンの場合は、マイナス70度以下による管理という問題もありますので、いきなり接種できるのかと。全国民で短期間にワクチンを接種するというようなプログラムは、これまでに一度もやられたことはありませんので、未知の状況です。早めに準備を進めないと、スムーズにはいかないと思います」 (Q.マイナス70度となると、気軽にクリニックで受けることはできませんか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「まずはマイナス70度以下で運ばないといけませんし、管理するための冷凍庫も必要になります。そうなると、クリニックでやるのは簡単にはいかないと思います」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース