新型コロナウイルスの感染が世界各地で広がる中、各国政府は外出禁止令を出すなどして、これ以上の拡大を防止するため対策を打っている。
そのような状況下で、各国の医師や看護師ら医療関係者が、写真をSNSに掲載し、あることを訴えている。【BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子】
「私たちは皆さんのために職場に残った。だから…」
医師たちが胸の前に掲げるのは「私たちは皆さんのために職場に残った。だから、私たちのために家に止まってください」と書かれた紙。
家にも帰ることができず病院に留まり、新型コロナウイルスの治療にあたる医師らが、これ以上感染が広がるのを防ぐためにも「家にいてください」と強く呼びかけているのだ。
フィリピンのマニラ首都圏・パサイ市の救急医、リンドン・コシコさんはBuzzFeed Newsの取材に対し、こう語る。
「新型コロナウイルスの治療にあたる私たち医師も人間で、他の人々と同じように感染する可能性もある。しかし私たち医療関係者は病院に残り、治療を続ける。だから皆さんにはどうか、外出せずに家にいてほしいんです」
マニラ首都圏には現在、外出禁止令が出ている。
各国の医師から「たった1つのお願い」
日本でも、政府がイベントの自粛や全国での休校など、行動制限の協力を呼びかけている。
政府の専門家会議は3月9日に出した見解で、「換気の悪い密閉空間」「多くの人が密集」「近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声」という3つの条件が同時に揃う場所や場面を避けるよう市民に求めた。
海外では、外出禁止令が出ている国や州もある。各国の医師たちも、これ以上の状況悪化を防ぐために各地から「できる限り家にいて」と呼びかけている。
写真でのメッセージは、アメリカやフィリピン、マレーシア、アルメニアなどの国から発信された。
「私は婦人科医だけど、伝えたいことがある」
マレーシア・セランゴール州の婦人科医、アフィダ・ソハナさんは「私は婦人科医で、新型コロナウイルスの治療にはあたっていません。でも伝えたいことがあります」として、こうツイートした。
「医師や看護師などとして医療機関で働いていると、直接に新型コロナウイルスの治療にあたっていなくても、感染のリスクはすぐそこにあります。だからこそ力を貸しあい、感染拡大のリスクを低下させましょう」
ニュースなどでは感染者数のグラフを掲載し、過去数週間における感染者数の推移を示すグラフでは、各地で人数が急激に上昇していることがわかる。ソハナ医師はそれに言及し「曲線を平らにしよう」と呼びかけた。
また、第一線で新型コロナウイルスの治療にあたっている医療関係者に対し「感謝と敬意を表したい。私たちが出来る限りのことをして、あなたたちを支えていきます」とのメッセージを発信した。
インドの砂浜には医師たちのサンドアート
このメッセージを発信したのは医療関係者だけではない。
インドのオディシャ州プリの砂浜では、マスク姿の医療関係者らの姿とメッセージが砂で作られた。
砂で様々なものを作り上げるサンドアーティストのスダルサン・パトナイックさんは、感染拡大防止のために、このメッセージをサンドアートで作り上げた。
Twitterには「新型コロナウイルスと戦うために立ち上がり、人々を助けてくれている医師、看護師、その他の医療関係者に感謝の気持ちを。あなた方の献身な姿勢や治療を称賛します」と綴り、サンドアートの写真やビデオを載せた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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