新型肺炎で揺れる震災追悼 大槌町長「対応協議すべき」

 岩手県大槌町の平野公三町長は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月11日の東日本大震災追悼式の延期を決めた。実施時期は「感染の終息を見すえ8月のお盆ごろ」と想定、「多くの犠牲者が出たのに参列者を制限することはできない」と縮小実施の考えも否定した。

 津波で大きな被害を出した県沿岸南部の被災自治体で、追悼式典の延期を決めたのは初めて。平野町長は「コロナ感染者の死者も日々増えており、今回の延期決定も遅すぎると思うくらいだ。感染拡大が深刻なのに、3・11式典への自治体の対応は縮小、延期、中止などばらばらだ」と懸念を表明。「県が市町村長と統一した対応を協議すべきではないか」と問いかけた。

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 今年度の追悼式を県と共催する釜石市の野田武則市長は28日の定例会見で「県と協議しているが、県外からの来賓などはご遠慮いただき、地元中心、遺族中心で縮小して実施したいと個人的には考えている」と述べた。(本田雅和)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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