今夏の猛暑の影響で、コメに異変が生じている。例年は70%を超える新潟産のコシヒカリでは、1等米の比率が今年は3%しかない。味に大きな違いはないものの、価格には差がつく。農林水産省は来夏以降も猛暑となることに備え、高温に強い品種への転換を進める考えだ。
JA新潟中央会の伊藤能徳会長は11日、農水省を訪れ、鈴木憲和副大臣と面会した。「甚大な被害が発生し、営農が危ぶまれるほどだ」と訴えて支援を求めると、鈴木氏は「今年だけやりすごせばいい話ではない」と応じ、長期的に取り組む考えを示した。
新潟県の調査によると、作付面積の6割を占めるコシヒカリでは、1等米の比率が9月30日時点(全体の6割検査済み)で3%だった。昨年の県産全体の1等米の比率は74・5%、2等米が23・7%だった。伊藤会長は「だれも経験したことがない災害級だ」と嘆く。
新潟だけではない。秋田県のJA全農あきたによると、集荷中のコメのうち1等米の比率は6割ほどという。JA秋田おばこ(同県大仙市)では、10月17日時点で1・3%だった。全農あきたが付けた1等米の価格(あきたこまちの60キロあたりの仮渡し金)は昨年より千円高い1万2100円。2等米はこれより600円安いため、農家の収入が減ると懸念されている。
JAあおば(富山市八尾町)…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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