1964年6月に起きた新潟地震から16日で丸55年を迎えました。
新潟地震は1964年(昭和39年)6月16日13時01分に発生した地震で、震源は新潟県下越沖の粟島付近でした。マグニチュードは7.5とそれまで日本海側で発生した地震としては最大級の規模で、新潟市や仙台市など広範囲で震度5の強い揺れに見舞われました。
液状化現象で大きな被害
全体の被害は死者26人、住宅全壊1960棟などとなっていて、石油タンクの爆発火災、昭和大橋が落橋するなど、新潟県下越から山形県の庄内地方にかけてを中心に大きな被害が出ました。
その中でも特徴的だったのは液状化現象による被害で、信濃川沿いのアパートが土台ごと横倒しになるなど衝撃的な映像が当時大きく報道されました。液状化現象が世の中に認識された最初の地震となりました。
日本海の地震が活発化している
プレートがひしめき合っている太平洋側に比べて日本海側の地震活動はあまり活発ではありません。しかし、20世紀中ごろからは20~30年に1度の割合で大地震が発生していて、主な地震としては、1940年神威岬沖地震(M7.5)、1964年新潟地震(M7.5)、1983年日本海中部地震(M7.7)、1993年北海道南西沖地震(M7.8)などがあり、いずれも多数の死者を含む大きな被害が出ました。
北日本の日本海側沖には、「日本海東縁変動帯」と呼ばれるプレートの境目が存在します。同変動帯は将来的には太平洋側のようにプレート同士が衝突するようになると考えられていますが、単なる境目であっても岩盤にひずみエネルギーは蓄積され、時には大きな地震を引き起こします。
近年、同変動帯の活動が活発化しているとの説もあり、上記の通りいくつもの地震が発生しています。特に秋田県沖などには最近大きな地震が発生していない地震空白域が存在しているとされており、再び大地震が発生する可能性が十分にあります。
新潟地震から16日で55年たちましたが、今一度、地震防災・減災について考える機会になると思います。
ウェザーニュース
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