新規事業参入、サーフボードづくりも 「ゼロゼロ融資」返済本格化で

日浦統

 コロナ禍の2020年に始まった実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」の返済が始まり、多くの企業が返済への不安を感じている。新たな収益源を求めて新たな事業に挑戦する企業も現れている。

 北海道信用保証協会が保証承諾した、道内の「ゼロゼロ融資」の利用企業は約4万1千社。債務保証は6万1919件で、借入総額は1兆1746億円。今年度から返済が始まる企業は約1万1千社、借入残高は3543億円にのぼる。同融資は、当初3年間は返済が猶予されるが、5月からは順次、その猶予期間が終了する。道内の多くの企業でも返済が始まっている。

 2月に帝国データバンク札幌支店が道内企業1196社を対象に実施したアンケートによれば、旅館やホテル・飲食店などのサービス業界を中心に返済に不安を感じている企業は全体の9.2%。「返済が遅れる恐れがある」(3.6%)「金利減免などの条件緩和を受けないと返済は厳しい」(4%)といった声もあがる。

 石狩市の冷蔵・冷凍倉庫の防熱扉メーカー「エコテック・ワン」は、まったく畑違いの事業を展開する。同社が取り組むのはサーフボードの原板製造。防熱扉と同じポリウレタンが材料であることに目を付けた。海外製が占める市場で「純国産」サーフボードを目指している。(日浦統)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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