日本商工会議所の小林健会頭は15日、朝日新聞などの取材に応じ、1月の能登半島地震の被災地への支援策について、政府に追加の要望を提出する方針を明らかにした。被災企業に対する支援策の柔軟化などが盛り込まれる見通しだ。
小林氏はこの日、被害の大きい石川県輪島市、珠洲市、七尾市を相次いで訪問。現地の商工会議所幹部らと面会し、産業復興の課題などを聞き取った。
訪問後、金沢市で取材に応じた小林氏は「映像で見るのと現地で感じるのとは違う。改めて大変で、さらに人がいないと痛切に感じた」と語った。被災地の外に避難した人が多いことを踏まえ「いかに帰ってもらうか。避難者が帰る希望がわくような復興計画が、(地元経済界の)一番大きな望みだとの印象を受けた」と述べた。
日商は1月中旬に「緊急要望」として、政府に生活・産業インフラの早期復旧や事業再建を後押しする財政支援などを求めた。
その後、政府は企業に最大15億円の復旧費用を支援する補助金を創設するなど、産業支援策のメニューも整えてきた。
だが、被災地の企業からは「支援策を使うための制約が多い」といった不満の声も出ている。
小林氏も「これからは地区特有の要望が出てくる。行政の縦割りや、支援策の使い勝手が非常に悪いというようなことも聞いた」とし、現地からの要望を取りまとめていると明かした。
そのうえで「緊急要望を出して2カ月が経つので、『経過観察』にもとづく再要望を出してもいい」などとして、政府に追加の対応を求める意向を示した。(西村宏治)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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