不祥事に揺れた日本大学の新しい理事長に1日、同大芸術学部出身で作家の林真理子氏(68)が就任した。脱税事件で逮捕され、昨年12月に辞任した田中英寿・元理事長(75)に代わって理事長を兼任してきた加藤直人・前学長(71)を含め、理事28人が6月末までに総辞職。林氏以外に新たに21人の理事も選任され、新体制が発足した。
就任後の会見で林氏は、一連の不祥事について謝罪。「二度とこのようなことが起こらないよう全力を注ぐ」と誓った。また、林氏を含めた22人の理事のうち9人が女性であることを挙げ、「新しい風が吹いている。新しい日大をつくるキャンペーンをしていく」と語った。
日大をめぐってはこれまで、さまざまな問題が明らかになってきた。2018年5月、アメリカンフットボール部の悪質タックル問題が起きて批判を浴びたが、08年から理事長を務めていた田中氏は一度も記者会見を開かず、書面で謝罪するだけだった。同年12月には、医学部の入試で卒業生の子を優遇していたことも明らかになった。
21年9月には、東京地検特捜部が日大付属病院をめぐる背任事件で、日大本部や田中氏の自宅などを家宅捜索。田中氏の「側近」とされた元理事らが逮捕される刑事事件に発展した。同11月には、所得税法違反容疑で田中氏が逮捕された。取引業者から受け取ったリベートなど約1億2千万円を税務申告せずに約5千万円を脱税したとされ、今年4月に執行猶予付きの有罪判決が確定した。
日大が一連の事件を受けて初…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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