日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件への対応をめぐり、辞任を迫られるなどのパワーハラスメントを受けたとして、沢田康広副学長(競技スポーツ担当)が27日、林真理子理事長に1千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。日大広報部は「訴状が届いていないので回答を差し控える」とコメントしている。
訴状によると、第三者委が日大の対応について調査していた8月22日~9月7日、沢田氏は理由を告げられないまま、学内の主要な会議への出席を禁止された。全責任が沢田氏にあるような印象操作をされ、弁明の機会を奪われるなどのパワハラを受けた、と訴えている。
また9月4日、林氏は、沢田氏が捜査の対象になっているなどと虚偽の説明をしたり、日付が空欄となった辞任届を出すよう求めたりした。朝日新聞が入手した林氏と沢田氏の会話を録音した音声データでは、「(沢田)先生が間違ったことをしていないとおっしゃっても、私たちは補助金がほしい」「(執行部は)世間にごめんなさいをして尾っぽを振っていくという結論を出している」などと沢田氏に述べた。沢田氏が「真実に基づいて誰かが処分を受けるということではなくて、世間が納得するために辞めないといけないのか」と問うと、林氏は「そうです」と答えた。こうした林氏の行為も、辞任を強要し、パワハラに当たると主張している。
沢田氏側は提訴の理由につい…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル