世界レベルの国立公園をつくろうと、環境省と農林水産省がタッグを組んだ。世界自然遺産の知床(北海道)や屋久島(鹿児島県)など五つの重点地域を設けて、将来は旅行口コミサイトが作る世界の国立公園ランキングの上位25カ所入りをめざす。自然保護と利用という、相反する目的をどう両立させるのだろうか。
日本の国立公園は34カ所あり、環境・農水両省はこのうち5カ所を選んだ。世界自然遺産などの大自然がある地域として知床と屋久島、西表石垣(沖縄県)、観光客を呼び込める地域として日光(福島、栃木、群馬各県)、中部山岳(新潟、富山、長野、岐阜各県)だ。
旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の国立公園ランキング上位25カ所には、イエローストーン(米国)やキリマンジャロ(タンザニア)などが名を連ね、日本の公園は入っていない。
環境省によると、北米やオーストラリアなどの国立公園は一括管理されている。日本では、公園区域の管理を担うのは環境省だが、国立公園の6割を占める国有林を管理するのは農水省林野庁だ。
林野庁も保護林などを守って…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル