日本は外国人の「すべり止め」国家?人手不足の飲食業界で“特定技能”が思惑ハズレ(BUSINESS INSIDER JAPAN)

JR鎌倉駅から江ノ島電鉄に乗り「七里ヶ浜」で降りる。駅前は湘南の海だ。

海岸線に並行し、国道134号線が走る。江の島を右手に眺めるビーチには、真冬でもサーファーの姿が絶えない。東京オリンピック・パラリンピックでは、セーリング競技の会場になるという。夕暮れ時にはカップルが肩を寄せ合うデートスポットだ。

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そんな贅沢な海を一望できる鎌倉の人気カレー店「珊瑚礁」で、インドネシア・バリ島出身のカデ・メディ・スリアンタリさん(21)は働いている。2019年11月に入社したばかりで、今はサラダ作りなどをしている。

メディさんの勤務先の山田将之店長は昨今の人手不足の状況をこう説明する。

「体感的には間近の5年間で、同じ求人広告を出しても、日本人に限ってしまうと、アルバイト求人なら30件の問い合わせがあったものが5件に、正社員求人なら10件あったものが2件にまで減っています。営業を続けるには、もう外国人の労働力に頼らざるを得ません」

同店は、メディさんが勤務する国道134号線沿いの「モアナマカイ珊瑚礁」のほか、海を見下ろす丘の上に「珊瑚礁 本店」、さらに本店横にアジア料理の別ブランド「WAHINE(わひね)」を展開する。しかし、人手不足からWAHINEは現在、休業中だ。

外国人採用をいち早く始めた地元の建設会社にアドバイスを求めたこともある。ただ、建設会社で働く外国人は「技能実習生」だった。外食業界には技能実習生の受け入れが認められていない。どうすれば外国人を採用できるのか ──。

メディさんは2019年4月に新設された在留資格「特定技能」で働く外国人だ。特定技能は深刻化する人手不足に対応するために生まれた在留資格で、日本政府は外食を含む14業種を対象に、今後5年で最大35万人の受け入れを見込んでいる。

在留資格:外国人が日本に滞在し、活動するための資格。2019年に単純労働分野で働く外国人の在留を認める「特定技能」が新設され、在留資格は全部で29種類ある。

ビザと混同されることも多いが、ビザは来日を希望する外国人の自国の日本国大使館、または領事館が、その外国人のパスポートを「有効」と認め、入国することに支障がないと「推薦」する意味で発給する証書で、あくまで入国許可申請に必要な書類の一部だ。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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