かつて日本人から野球を教わったスリランカ人が、東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会で野球・ソフトボール競技の運営を支えている。コロナ禍で五輪開催に不安はあるが、「人を、国を、成長させてくれる野球の素晴らしさを世界に発信したい」との思いを込め、準備を続ける。
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スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん(37)=千葉県市川市=は高校生の時、物珍しさから母国で野球を始め、日本人の青年海外協力隊から教わった。審判や観客へのあいさつ。グラウンド整備やゴミ拾い。チームのために自分を犠牲にするバント。「相手を思いやる精神に感銘を受け、とりこになった」
2004年からは協力隊員の後田(うしろだ)剛史郎さん(42)=宮崎市、現宮崎大学職員=と一緒にスリランカ国内を回って学生に野球を広めた。06年には日本の大学に留学し、野球部に入部。卒業後は日本でホテルに就職し、働きながらアマチュア審判としてグラウンドに立った。15年春には春の選抜高校野球で塁審を務めた。
一方、母国では09年まで民…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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