ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月13日放送)にジャーナリストの有本香が出演。日本学術会議問題について解説した。
日本学術会議の任命拒否について、杉田官房副長官が拒否の判断に関与との報道
菅総理大臣が日本学術会議の会員候補6人を任命しなかったことについて、除外の判断に杉田和博官房副長官が関与していたと、複数メディアが報じている。
中曽根答弁だけで「ルール違反だ」とするのはいかがなものか
飯田)日本学術会議側が推薦リストを提出し、それを総理が任命する。「その任命というのは拒否することができないのだ」と言う方もいらっしゃる。その感覚でいると、「今回の措置は違法だ」というようなことまで出て来る始末ですが、どうご覧になりますか? 有本)一部では、「法を踏み越えて任命拒否をした」という感じで伝えられていますが、「そんなはずはないでしょう」ということです。最初からこのことに対して激しく嚙みついていたのは、日本共産党の機関紙の赤旗ですが、そもそも違法であるという根拠は何かと言うと、1983年の中曽根答弁です。その前もいろいろなことがあったのだけれども、「政府が行うのは形式的な任命に過ぎない」と答弁したと。「そんなことでやって行きましょうよ」ということだったのだけれども、この曖昧な答弁1つをもって、「だからルール違反なのだ」とするのは、問題ではないでしょうか。
推薦した人物が「好ましからざる人物」であった場合、総理大臣が任命拒否できなくてどうするのか
有本)今回はそのようなケースではありませんが、学術会議側からの推薦は、事実上もうこれは各学会の推薦になっているわけです。例えば、誰かを推薦して、その人物にスキャンダルが見つかったという場合はどうするのですか、ということになるわけです。これは難しいところなのですが、ご本人の思想的な自由というところは当然担保されますが、その政治思想のようなものが、逆に学術会議での活動に、何か強烈な影響を与えるということになると、これも問題なわけです。かなり過激な政治的行動を取っていた人が仮にいるとします。例えば公安がマークしているとか、いろいろな団体との付き合いみたいなもので、「好ましからざる人物」ではないか、というようなことになったときに、行政のトップである総理大臣に、任命拒否ができなくてどうするのですか、ということです。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース