100年超の歴史を誇り、芸術家の殿堂とされてきた「日本芸術院」が改革を迫られている。会員は年間250万円の年金を亡くなるまで受けられる優遇もあるが、内部だけで会員を選ぶ選考方法には「閉鎖的」「既得権益」といった批判も。文化庁の有識者会議は12日にも改革案を提言する見込みだ。そもそも、どんな組織なのか。
Q 日本芸術院って何のためにあるの?
A 「功績顕著な芸術家」を優遇するための、国の栄誉機関。文化庁に置かれた特別の機関だ。
Q どんな活動をしているの?
A 芸術の発達に寄与する活動を行い、芸術に関する重要事項を審議し、文部科学大臣または文化庁長官に意見を述べることができる、とされている。ただ、意見を述べるというのはほとんどしていない。また、会員以外で卓越した芸術作品を作った人や、芸術の進歩に貢献した人に、毎年「日本芸術院賞」を授与している。
Q どんな人が会員に選ばれているの?
A 建築家の磯崎新さん、映画監督の山田洋次さん、作家の池澤夏樹さん、歌舞伎俳優の中村吉右衛門さんらが選ばれている。いまの院長は、美術史家・美術評論家の高階秀爾さん。院長1人と会員120人以内で組織され、4月26日現在で100人だ。過去の会員には日本画家の横山大観、洋画家の梅原龍三郎、作家の志賀直哉、谷崎潤一郎らがいるよ。
今年度は5億円の予算を計上
Q 会員はどういう立場なの?
A 非常勤の国家公務員で、毎…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment