日本製鉄のエックス線被ばく、社員2人書類送検 安全措置怠った疑い

黒田早織

 日本製鉄瀬戸内製鉄所広畑地区の工場(兵庫県姫路市)で2021年、社員2人がエックス線を浴びて被曝(ひばく)した事故で、県警は20日、同社設備部の男性班長(59)と男性係長代行(52)を業務上過失致傷容疑で書類送検した。県警は認否を明らかにしていない。

 県警によると、同年5月29日、めっきの厚みを測るエックス線の装置で異常が検知され、点検していた係長代行と30代男性社員が被曝し、急性放射線皮膚炎などの重傷を負った。2人は手などに後遺症が残っているという。

 係長代行はこの点検の際に装置の電源を切るなどの安全措置を怠り、班長は装置の異常時に電源が落ちる機能を無効化し、そのまま放置していた疑いがある。県警は2人の過失が重なり、事故が起きたと判断した。

 姫路労基署は20日、安全管理が不十分だったとして、同社の安全管理責任者の男性(55)と、法人としての同社(本社・東京都)を労働安全衛生法違反容疑で書類送検した。

 同社は取材に「再発防止には直後から取り組んできたが、さらなる防止策を徹底していきたい」としている。(黒田早織)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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