新型コロナウイルス対策の入国制限で、留学生を受け入れる日本語学校の経営が厳しい状況にある。今年度の留学予定者が来日できないままの学校が多く、新年度の入学希望者も急減。政府の肝いりで新設が相次いだ日本語学校が、岐路に立たされている。(玉置太郎)
大阪市生野区の日本語学校「海風(うみかぜ)日本語学舎」では今年度、入学予定だった56人のうち28人しか入国できていない。留学とりやめはすでに4人。コロナ対策の入国制限のためだ。
バングラデシュから来日したサイドラジャイ・ラッビさん(24)は入学できた28人のひとり。入学は昨年4月のはずだった。来日できるかどうか不安を抱えて半年間、母国で待つことを余儀なくされたが、昨年秋から始まった政府の緩和策によって入国することができた。「日本の大学で勉強するという目標があるので、我慢できた。無事に来日できてほっとしている」
だが1月14日に再び全面的な入国制限が始まった。コロナ禍の収束が見えない中、同校の今年4月の入学希望者は11人と例年の半分以下。教師12人の人件費や85室ある寮の維持費が重くのしかかる。保育士でもある辻本慶子理事長(69)は「留学生と地域の交流をつくりたい」と29年前に留学生寮を始め、15年前に念願の学校を開いた。経営は常に赤字ギリギリだったが、「コロナ禍が収まらず、秋入学も少ないままだと、いよいよ厳しい」と言う。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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