調剤薬局大手「日本調剤」(東証1部上場、東京)の創業者で前社長の三津原博氏(71)がインサイダー取引をしたとして、証券取引等監視委員会は13日、金融商品取引法違反の疑いで、三津原氏に課徴金218万円を課すよう金融庁に勧告した。
監視委などによると、三津原氏は同社が2018年7月31日に自己株の取得を公表する前に、知人に対して株取引を推奨。知人は公表前に8500株を買い付けて株価上昇後に売り、582万円の差益を得たという。取引推奨行為が規制対象となった14年以降、この行為での課徴金額としては最高という。
同社は三津原氏が1980年に創業。全国に611店を展開し、2019年3月期の売り上げは2456億円で業界2位。同社によると、今年6月中旬に監視委の調査を受け、三津原氏は6月27日に「健康上の理由」で辞任を申し出て受理された。三津原氏は同社の調査に、「インサイダー行為の認識はなかった」と説明したという。同社は「このような事態が生じたことを厳粛に受け止める。再発防止に努める」とコメントを出した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル