日本軍の慰安婦にされたアジアの女性たちへ 今年も鎮魂の祈り

 アジア・太平洋戦争中に日本軍兵士の性の相手をさせられ、犠牲になったアジアの女性たちを悼む「鎮魂祭」が毎年、千葉県館山市で行われている。戦中、戦後と身を売らざるを得なかった日本人女性の願いから始まったものだ。参加者は、アジアや太平洋諸島などでの犠牲者たちに思いをはせ、平和を祈る。

 鎮魂祭が行われているのは、房総半島の海を見下ろす自然豊かな山の上にある「かにた婦人の村」。キリスト教系の社会福祉法人が1965年に設立した、性に傷ついた女性たちが身を寄せる婦人保護施設だ。日本で唯一の長期入所が可能な施設でもある。これまで全国から約200人を受け入れ、現在、21~91歳の43人が暮らす。多くが知的障害や精神障害を抱えた中で性的な被害や搾取を受け、家族からも見放された、行き場のない女性たちだ。

 今月15日午後4時、村の中の標高117メートルの小山の頂上にある「噫(ああ) 従軍慰安婦」と刻まれた石碑の前に、入所者や職員、近隣の住民ら約30人が集まった。今年で39回目になる集いだ。セミが鳴き、青々と茂った木々の間を風が吹き抜ける。

この目で見た「女の地獄」

 リコーダーの伴奏で、鎮魂祭…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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