日本酒にもなった「仁淀ブルー」はなぜ青い? 体験して分かる美しさ

【動画】仁淀ブルーに魅せられて=高橋宣之さん撮影

 「仁淀ブルー」という新語は2012年3月、NHKスペシャル「仁淀川~青の神秘~」で全国に紹介された。仁淀川は新たな呼称を得て、それは商機をも生んだ。

 早かったのが仁淀川の伏流水で酒造りをしている司牡丹酒造(高知県佐川町)だ。「地域の起爆剤になる酒を造れる。うちがやらずにどこがやると思った」と専務の山岡徳生(73)は振り返る。

 清流をイメージして、香りを控えめにし、爽やかさを感じさせる純米酒ができた。淡い空色の瓶に酒を詰めると、かすかに青緑色がかって「仁淀ブルー」を感じさせる酒ができた。

 13年4月に「司牡丹 仁淀ブルー」の商品名で発売。仁淀ブルーの名付け親であるカメラマン高橋宣之の写真をラベルに使った。4合瓶で3千本売れたらヒットとされるなか、1年目で7千本、4年目には9千本と販売数を伸ばした。空港や駅で今も売れ続けている。

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 では、仁淀川は、なぜ青いのか――。

記事後半では、青さを科学的に考察し、住民たちがたどりついた仁淀川の「売り」を紹介します。

 それを追究した研究論文は見当たらない。高知工科大学に相談すると、水工学が専門の教授、佐藤慎司(64)がこんな考察をしてくれた。

 透明度が高い水に光が差し込…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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