榊原織和
米国や旧ソ連などで作られた地図を分析し、ロシアのウクライナ侵攻を読み解く企画展が、松江市西川津町の島根大付属図書館で開かれている。
法文学部の舩杉力修(ふなすぎりきのぶ)・准教授(歴史地理学)と地理学研究室の学生が、アメリカの大学やロシアの個人がウェブ上で公開している1918~2006年発行の地図などを集めた。日本で手に入る地図より道路や小さい町などが詳細に記され、土地の状況がよくわかるという。
06年のウクライナ製の10万分の1の地図を見ると、キーウ北東部を走る高速道路沿いに、ロシア軍による激しい攻撃があったブチャやイルピンの町があるのが分かる。ウクライナ軍がブチャ川にかかる橋を壊したり、水門を破壊して一帯を水没させたりして、ロシア軍のキーウ侵攻を食い止めたと指摘。原発事故前後の周辺の町の様子を比べたチェルノブイリやマリウポリ、クリミア大橋周辺についても解説している。
舩杉・准教授は「ウクライナがどんな場所か、どんな被害があるのか地図を通して知って欲しい」と話す。18日まで(7~9日と14、15日は休館)。入場無料。(榊原織和)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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