旧男爵家も「無縁墓」に…人ごとでない遺骨の行方 変わる弔いの風景

 昨年の国内の死亡者数は156万人を超え過去最多となった。高齢化し、地縁、血縁が薄れる中、墓の守り手がおらず「無縁墓」となるケースが目立ちはじめている。墓じまいを呼びかける自治体もあり、弔いの風景は変わりつつある。

 六本木ヒルズ神宮外苑に近い都心の一等地、港区南青山に約26ヘクタール(7万9千坪)という広大な敷地を有する青山霊園。明治7年(1874年)に美濃郡上藩主(岐阜県)・青山家の下屋敷跡に開かれた。園内には約1・7キロの桜並木もあり、大久保利通池田勇人ら政治家、乃木希典ら軍人、志賀直哉ら作家らを含む約13万人が眠る。

 昨年、園内でも一、二を争う大きさの墓所(約80坪)が消え、広場に変わった。元佐賀藩主で明治維新後、侯爵となった鍋島家の一族の墓所があった場所だ。

 鍋島家の歴史博物館「徴古館…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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