旧統一教会は「基準に合致」、文科省が質問権行使へ 月内にも諮問

 文部科学省は、文化庁の有識者会議がまとめた宗教法人への「報告徴収・質問権」行使の基準に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が合致するとの判断を固めた。永岡桂子文科相が週内に行使の方針を表明し、月内にも教団への質問内容などを宗教法人審議会に諮問する見通しだ。オウム真理教による事件をきっかけに、1995年の宗教法人法改正で盛り込まれたこの権限が、初めて行使される方向となった。

 有識者会議が8日にまとめた基準によると、宗教法人や所属する人物の行為について民事・刑事を問わず公的機関が法的責任や法令違反を認めた判断があり、法令違反の行為が繰り返されるなどの場合、この権限に基づく調査の対象になる。

 文科省は、旧統一教会をめぐり、組織的な不法行為を認めた民事判決が2件、使用者責任が認められた民事判決が少なくとも20件あることなどから、基準に合致すると判断した。

 教団をめぐっては岸田文雄首相が10月17日の衆院予算委員会で、報告徴収・質問権を行使して実態解明を目指す考えを表明。文科省は教団への調査で集まった材料を踏まえて、宗教法人法に基づく解散命令を裁判所に請求するか判断する。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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