世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体が関わる自転車イベント「ピースロード」をめぐり、愛知県内の実行委員会事務局が複数回にわたり、自民党の工藤彰三衆院議員=愛知4区=と、藤田和秀・名古屋市議=瑞穂区=の名前を記した文書を、県内の自治体に配っていたことがわかった。
同県南知多町が朝日新聞の情報公開請求に対し、文書を開示した。文書は2021年と22年の2年分で、両年とも工藤氏は顧問、藤田氏は実行委員長と記されている。同町長宛てで、実行委が表敬訪問や開催当日の激励を求める内容だった。
同町によると、昨年は町幹部が対応した。今年は安倍晋三元首相への銃撃事件を受け、中止となったという。
工藤氏は8日、朝日新聞の取材に「名義貸しの依頼があった」とし、イベントの式典に参加したことを明らかにした。今後は「関わらない」と明言した。
藤田氏も同日、取材に応じ、文書については「はじめて見た」と説明。そのうえで「自転車、若者という内容で、ライダーたちを少人数でねぎらったことはあった」とした。「実行委員には大手報道機関の元報道局長も名を連ね、社会的評価のある事業と思っていましたが、実行委員会実務に携わったことはなく、文書などを出すことも承知したことはない」ともコメントした。
また、文書が「不存在」だった20年のイベントについて言及し、実行委員長を引き受けたことを認めた。
実行委の担当者は、文書に両氏の名前を記した経緯などについて、「回答を控えたい」とした。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル