北海道旭川市の市立中2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)がいじめを受け、2021年3月に凍死体で見つかった問題で、市教育委員会が検討している「いじめ防止条例(仮称)」の骨子案の原案がこのほど示された。原案には、いじめの問題を議論した中学生の声も反映された。
原案は1月30日、市内の学校関係者や学識者らでつくる「いじめ防止条例(仮称)の制定に係る懇話会」で示された。今後、懇話会で議論して骨子案をまとめ、2月中旬からパブリックコメントを募集したうえで、6月の市議会定例会に条例案を提出する方針。
原案は前文と六つの章で構成。中学生の意見が反映されたのは主に、子どもと接するさまざまな人々の「責務と役割等」を規定した第3章の第4項「児童生徒の心構え」だ。
「児童生徒は、いじめが人権侵害であり決して行ってはならないことを理解し、いじめの防止の活動に主体的に取り組むよう努めるものとする」と規定したうえで、いじめを受けたり見かけたりしたときに「速やかに、学校、保護者、市、関係機関等に相談するよう努めるものとする」と多様な窓口を例示した。
これは昨年7月、「いじめ問題」をテーマに開かれた、旭川市内の中学校生徒会のメンバーによる討論会で出た意見が反映されたものだ。討論では、だれかがいじめを受けている、という通報を学校以外でもできるようにしてほしい、との声があった。
いじめ防止対策の基本理念を…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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