旭川医科大学(北海道旭川市)の付属病院で、コロナ患者の受け入れを巡り吉田晃敏学長と対立し、院長を解任された古川博之氏(66)が、3月末で大学も去る可能性が高くなった。古川氏は院長解任後も旭川医大の特命教授だったが、その任期は3月末まで。吉田学長は4月以降は契約をしない意向を示している。古川氏の治療を受けた患者らは解任の撤回を求めており、「患者を置き去りにしている」と不安の声が上がっている。
古川氏は4月以降、大学から給与を受け取らず、学外からの寄付により研究に取り組む「特任教授」として残り、付属病院で診察を続ける道を探っていた。しかし古川氏によると、吉田学長は3月中旬、「学内の新陳代謝を図りたい」とし、難色を示したという。大学関係者によると、吉田学長は29日にあった役員会でも「特任教授は認められない」と発言。ほかの役員も異論を唱えなかったという。
古川氏と吉田学長は昨年11月、旭川市内でコロナ患者のクラスター(感染者集団)が発生した吉田病院からの患者受け入れを巡って対立。古川氏は患者1人の受け入れを求めたが、吉田学長は院内の体制不備などを理由に許可しなかった。
その後両者の対立が報じられ、旭川医大の役員会は1月25日付で、学内情報の漏洩(ろうえい)などを理由に古川氏を院長職から解任した。古川氏は漏洩を否定している。
古川氏は2月1日に開いた記者会見で、コロナ患者の受け入れ許可を求めた際、吉田学長からパワハラ発言を受けたことや、解任を決めた役員会メンバーの松野丈夫副学長が議長を務めていた(当時)学長選考会議に調査を求めたことなどを明らかにした。
一連の問題を受け、古川氏から…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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