国立の旭川医科大学(北海道旭川市、吉田晃敏学長)で、付属の旭川医大病院の古川博之院長が新型コロナウイルス患者の受け入れを巡り吉田学長と対立するなどして解任された問題で、古川氏が1日、反論の会見を行った。古川氏は解任理由とされた学内情報の漏洩(ろうえい)などを否定。「解任理由には多くのウソがある」とし、大学側に解任撤回を要請した。
吉田学長を巡っては、昨年11月に新型コロナのクラスター(感染者集団)が発生した旭川市内の吉田病院を巡る不適切発言が、その後、文春オンラインで報じられた。また、吉田学長は吉田病院のコロナ患者受け入れを認めず、検討した古川氏に辞任を迫ったとされる。医大は古川氏が学内会議の情報を漏らし、患者受け入れ問題では取材に応じて学内を混乱させたなどとして、役員会が今年1月25日付で古川氏を解任した。
この日、旭川市役所で会見した古川氏は、大学側が示した解任理由に反論する文書を公表。昨年4月の学内の全学説明会の模様を録画し、職員に見せたことは認めたが、学外には「漏洩はしていない」と話した。吉田学長の不適切発言があったとされる11月の学内会議の録音・録画はしていないという。
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役員会は複数の証言で漏洩の事実を認定したとしたが、古川氏は「処分はすでに決まっていた。解任ありきの判断だ」と批判。大学の顧問弁護士から「会議に出た他の出席者がみな否定した。(漏洩したのは)あなたしかいない」と言われたといい、「状況証拠だけでは有罪にならないのは裁判では常識だ」と述べた。
また、吉田病院のコロナ患者の受け入れを巡る問題では、役員会が当時の患者受け入れ態勢が不十分だったと指摘したのに対し、病床は用意できており、受け入れは可能だったと反論。役員会の指摘は「まったく現実とは違う」とした。吉田学長が院長辞任を求めた発言については「パワハラがあった事実は変えようがない」とも主張した。
一連の吉田学長との対立につい…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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