乳業大手の明治(本社・東京)の関西工場で製造された牛乳から、食品衛生法で含まれてはいけないとされる動物用医薬品が検出されたことがわかった。府と同社が発表した。大阪府は10日付で、同社に回収命令を出した。今のところ健康被害の報告はないという。
府と同社によると、対象の牛乳は、大阪府貝塚市の関西工場で製造された「明治牛乳」約4万4500本(1瓶180ミリリットル)。賞味期限は今月13日で、西日本を中心とした2府23県の住宅や企業などに配達された。スーパーでは販売されていないという。
検出されたのは、牛や豚の感染症予防などに使われる動物用医薬品「スルファモノメトキシン」。食品衛生法で、牛乳などに含まれてはならないとされる。府岸和田保健所が6日、年間検査計画に基づいて対象の牛乳を検査したところ、微量のスルファモノメトキシンが検出された。
この成分を含む注射剤を牛に使う場合、搾乳前72時間の使用が禁じられている。同社の担当者は「適切に使用されなかった可能性が考えられる」という。「お客様にご心配をおかけし、申し訳ございません。対象商品をお召し上がりいただいても、健康を害することはございません」と話している。
問い合わせは、明治商品回収窓口(0120・233・112、午前9時~午後5時)。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル