昔からの夢、制度の変更でかなった あたらしい「駐在さん」のかたち

 福岡県警が、家族帯同を義務づけていた駐在所での勤務を、独身者や単身赴任者もできるよう緩和した。制度が変わって半年が過ぎ、単身の「駐在さん」ならではの地域とのつながりが見えてきた。

 畑が広がるのどかな風景の中に、3年前に建て替えられた駐在所がある。豊前市の山田駐在所で勤務するのは、藤山道太警部補(43)。今年4月から単身赴任をしている。朝は通学路に立ち、夕方は地域のパトロールを欠かさない。

 父は駐在所勤務の警察官だった。4歳のころ、夜に家族で食卓を囲んでいると、駐在所の入り口をドンドンとたたく音がした。「山火事だっ」。住民が慌てて入ってきた。父は制服の上着を羽織り、ミニパトカーで現場へ向かった。

 「地域の人から頼りにされて…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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