民放テレビのローカル局(地方局)が、ゴールデンタイムに自社制作番組を放送したり、映画を国際共同制作したりと、新たな収益の道を探っている。テレビ番組をインターネットで流す「放送と通信の融合」が進み、地方局を支えてきたビジネスモデルが揺らいでいる背景がある。
「心中するなら地元と」
「ネット配信が進む中、東京の番組を流すだけでは地方局の価値がなくなる」。TBS系列で鹿児島県をカバーしている南日本放送(MBC)の中村耕治会長はこう言い切る。
毎週水曜午後7時、同局のスタジオは活気に包まれる。バラエティー番組「てゲてゲ」(鹿児島弁で「ちょうどいい感じ」という意味)を生放送するからだ。出演者は地元出身のタレントら。ユニークな体育祭からサラダ油を5円で売るご当地ストアまで、地元に密着したネタだけで1時間を突っ走る。
「てゲてゲ」は2010年に始まった。ラジオをテレビに仕立てた「低予算の井戸端会議のような番組」という。視聴者からのツイッターも画面で紹介し、地元のネット世代を取り込む。
県内の他の地方局は有名タレントが出演する全国ネット番組を流す。だが、昨年度の平均視聴率は14・4%(鹿児島地区、ビデオリサーチ調べ)。続く午後8~9時の「どーんと鹿児島」も自社制作で35年続く。昨年度は平均16・4%(同)を記録した。同時間帯トップとなる日もあり、ゴールデンタイムの2時間を自社制作する局は珍しい。
MBCは昨年、新組織「地域プ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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