TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。10月3日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、フリーアナウンサーの笠井信輔さんが入場料値上げも観客増と好調の“映画業界”について見解を述べました。
◆入場料1,900円は高い!?
映画業界は、消費増税より一足先に今年6月1日から、入場料の値上げをしました。一部していないところもありますが、東宝系、松竹系、東映系、東急系の大手4社は100円値上げし、現在の入場料は1,900円。
笠井さんは、「これがどれだけ興行に影響するのか注視されていたなかで、4ヵ月経って1つの結果が見えた」と言います。
ちなみに値上げ前、今年上半期の興行収入ランキングは、1位が劇場版「名探偵 コナン 紺青の拳(フィスト)」で92億円。さらには、「キングダム」、「映画ドラえもん のび太の月面探査記」が続きます。
そして、値上げ後どうなったかといえば、「全然問題なかった」と笠井さん。その1つの要因はディズニー映画で、6月「アラジン」、7月「トイ・ストーリー4」、8月「ライオン・キング」と立て続けに公開し、どれも大ヒット。3ヵ月で約300億円の興行収入をあげ、「1つの配給会社では、これまでなかった現象」と笠井さんはビックリ。MCの堀潤ともども、口を揃えて「ディズニーはすごい!」と舌を巻きます。
このヒットの背景には、「大ヒットアニメの実写化という、新しい技術で新しいコンテンツの掘り起こしができていることも大きい」と笠井さんは指摘。さらには、CGの技術も高く、「『ライオン・キング』は全部絵ですよ! 実写が1つも入ってないのに実写にしか観えない」と感動しきり。
また、この夏はもう1つ話題作があります。それは「天気の子」。「君の名は。」の新海誠監督最新作とあって注目度が高く、最終興行収入は150億円以上になるだろうと予想されているそうです。
そのほか、今夏はベスト10のなかにアニメが7本。笠井さんは、「やはり日本の映画興行はアニメが支えている」と言いつつも、邦画で9位と大健闘している「アルキメデスの大戦」に注目。これは、戦艦大和はなぜ作られ、なぜ沈んだのかを描いた山崎貴監督の新作で、「めちゃくちゃおもしろい、超おもしろい!」と絶賛。しかし、「(興行収入)40億円いっていいはずなんだけど、あまりにもほかの映画がヒットし過ぎていて……」と映画好きの笠井さんは痛し痒しの様子。
世間では、入場料1,900円は“高い”と言われているそうですが、笠井さんによると今夏の興行収入は2000年代最高を記録しそうな勢いだとか。入場料値上げにも関わらず、なぜ観客が増えているのか……その理由は極めてシンプルで、笠井さんは「コンテンツが面白ければ客はお金を出す、これに尽きる」と声を大にします。
さらに、映画業界的には今夏話題作が並ぶことは予めわかっていたため、「6月あたりに値上げをしておくのが望ましいのではという、その戦略が非常にうまくいっている」と評価していました。
番組では、視聴者に「映画の入場料『1,900円』は高いと思いますか?」というテーマで生投票を実施しました。結果は以下の通りです。
◆映画の入場料『1,900円』は高いと思いますか?
思う……2,391票
思わない……300票
映画の内容による……846票
多くの方が「高い」と感じている結果となりましたが、笠井さん曰く「これは映画業界の課題」。ただ、音響面など映画館でしか味わえない醍醐味があるのは確か。笠井さんも「DVDで観るのと映画館で観るのとでは、評価が全然変わってくる。例えば、ストーリーがつまらなくても、映画館で観たら楽しかった作品もたくさんある」と話していました。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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