大阪・ミナミに16歳の映画監督がいる。新作は1本のアコースティックギターを巡るドタバタ劇で、全編スマートフォンで撮影する。役者は地元のミュージシャンやバーのママらが口伝えに集まり、ギャラなしの「人情出演」。今春の上映に向け、ロケは快調だ。
「よーい、はい」。1月中旬、大阪・梅田のライブハウスによく通る声が響いた。撮影機材は三脚で固定されたスマホと簡易な照明。監督のシタンダリンタさん(16)の手にメガホンはない。
「せりふはもっとためて」「掛け合いはもっと早く」。演出、脚本、編集をこなすシタンダさんは、親子ほど年の離れた役者たちにてきぱきと指示を出す。
拡大する撮影した映像を確認するシタンダリンタ監督=2020年1月12日、大阪市北区、森岡みづほ撮影
■大阪のミュージシャン…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル