中国中部の湖北省武漢市で集団発生した新型コロナウイルスによる肺炎について、中国政府は21日、法定伝染病に指定し、最大級の防疫対策をとると発表した。中国での死者はさらに増えて6人となり、感染範囲の拡大は止まらない。多くの人が移動する中国の春節(旧正月)を目前に控え、日本政府も対策を強化している。台湾でも初めての感染者が確認された。
新型肺炎の感染拡大を受け、政府は21日、首相官邸で関係閣僚会議を開いた。安倍晋三首相は検疫の徹底に加え、情報収集に万全を期すよう指示した。厚生労働省は24日から、武漢から日本への直行便と経由便の機内で、せきや熱などの症状の有無や日本での連絡先を書く質問票を乗客に配り、空港の検疫官への提出を求める。また、武漢に加えて上海から日本に来る航空機でも、症状があれば空港の検疫所で申告するよう機内アナウンスなどで周知するよう国内外の航空会社に依頼する。
また、厚労省は国内で初めて感染が確認された神奈川県の中国人男性らと長時間にわたって一緒にいた41人の健康状態の観察を続けている。対象は男性の家族や職場の同僚、医療関係者など38人と、20日に韓国で確認された感染者と一緒に旅行をしていて、その後に日本に来た3人。感染者と接触してから14日間、毎日、体温などを報告してもらい、症状が出た場合は速やかに連絡するよう求めている。今のところ、体調不良を訴えている人はいないという。(土肥修一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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