薄く淡い緑色の光が夜空に現れた。「今夜こそ、きれいなオーロラが出るかな」。数日前の真夜中にも現れたが、「雲じゃないよね? オーロラだよね」と迷うような、ぼんやりした光。「そろそろ撮影の準備を」と思っていたところだ。
2020年2月29日午前0時、星々が天空から降り注ぐ。そこに緑色の光が現れ、ゆっくり広がっていく。午前1時ごろ、明るさを増し、昭和基地の上に広がった。夢中でシャッターを切る。何年ぶりかのオーロラ撮影、新しいカメラでシャッター速度は10秒? 20秒? 露出は? ピントは大丈夫かな? まだつかみきれない。設定をいろいろ変えて試す。零下4度。でも風の冷たさも忘れる。
冬の初め、日没は午後8時過ぎで夜はまだ短い。オーロラ観測も始まったばかりで、担当の佐藤丞(じょう)さんは「観測を始めてまだ数日なのに、こんなにすごいのを見られて驚いた」と喜んでいた。
9月25日 南極記者サロン
南極の自然、地球の過去から現在、未来を探る観測について聞いてみたいことはありませんか? オンラインイベント「南極のこと、いろいろ聞いちゃおう!」で南極スペシャリストと極地記者が皆様の質問に答えます。生出演して質問したいお子さまも募集します。25日(土)午後2時から、参加無料。お申し込みはサイト(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11005556
毎夜のミーティングで佐藤さ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment