是枝監督も諏訪監督も講師に 動画あふれる時代、子どもたちに映画を

現場へ! ミニシアターは今③

 好きな映画は?との質問に、「トムとジェリー」「ドラえもん」「ジュラシック・パーク」と勢いよく答える子どもたち。絵が動いて見えるおもちゃやフィルムを手に取りながら、映画の仕組みを学ぶ。

 金沢市にある「シネモンド」。フランス語で「世界の映画」を意味するミニシアターは、子どもに映画の魅力を伝える取り組みを続けている。

 8月12日、近くの金沢21世紀美術館で「こども映画教室」が開かれた。「映画の始まり」を体験するワークショップ。小学1~6年の10人が参加した。

 会場の大スクリーンに映し出されたのは、1895年に撮影されたリュミエール兄弟の「工場の出口」。どうすれば再現できるのか。皆で何度も試した。リュミエール兄弟風の15秒の「映画」もそれぞれ撮影した。

 当時は白黒サイレント。カメラはズームや移動もしない。それでも子どもたちは「音がなくて動きだけで作るのが難しかった」「映画はいつも色があるけど、モノクロも面白かった」と満足げに会場を後にした。

 シネモンドでの新作上映と合わせ、講師を務めた映画監督の深田隆之(34)は「映像慣れしている子どもたちが歴史を知り体験できるのは大きい。一見すると物語もなく退屈そうに見えるけど、楽しんで工夫や模索をしていた。映画を見るときの重みも違ってくるはず」と話す。

 背景には映画をめぐる環境変…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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