機能性と汎用(はんよう)性を備えた服作りで1970年代から活躍した、「イッセイミヤケ」の創始者でデザイナーの三宅一生(みやけ・いっせい、本名・一生=かずなる)さんが5日、肝細胞がんで死去した。84歳だった。葬儀は既に営み、告別式やお別れの会は行わない予定。世界的に著名な日本人の一人で、大きな影響力があった。
広島県出身。7歳の夏に被爆した。1963年に多摩美術大学を卒業後、パリで服作りを学んだ。修業中に一般市民が自由を求め声をあげる「パリ五月革命」に遭遇。多くの人が心地よく、自分らしくいられる服を作ろうと決意した。移りゆく「ファッション」とは一線を画した普遍的な衣服を追い求め、「ファッションデザイナー」と呼ばれることを嫌った。
布を切って服を作るのではな…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル