土舘聡一
東京五輪・パラリンピック選手村だった東京都中央区晴海のマンション群「晴海フラッグ」をめぐり、販売事業者は、来月から販売が始まるタワーマンションの申し込みを1人の名義で2住戸までとする制限を設けた。先月決めた抽選での優遇措置に続き、転売対策を強化する。
東京都によると、晴海フラッグには分譲マンション19棟と賃貸マンション4棟がある。都心の周辺相場より安価で、転売目的の投資家や不動産会社が複数戸に応募し、購入倍率が高騰。都は、一般世帯が抽選で不利になると問題視し、販売事業者に改善を求めてきた。
今回、制限の対象となるのは、6月に販売される地上50階建ての2棟のタワーマンション「SKY DUO(スカイデュオ)」。4月には一般世帯の購入希望者を念頭に、「第1希望」として応募した住戸に限り、当選確率を2倍に引き上げる優遇措置がとられることになった。
ただ、その後も不動産仲介サイトでは、晴海フラッグのマンションの一部の住戸が販売価格より3千万円以上高く売りに出されるなどしたため、さらなる転売対策が必要と判断。都と販売事業者側が相談し、今回の制限が決まったという。
都の担当者は「一般世帯の希望者が購入しやすくなる、実効性のある対策だと思う」と話している。(土舘聡一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル