国土交通省による「建設工事受注動態統計」の書き換え問題で同省は25日、過去の統計を正しい数値に復元するための専門家らによる検討会議の初会合を開いた。2021年度分が公表される今年5月中旬までに、データの復元方法や見通しを示す。
書き換えによる二重計上は13年4月分から21年3月分まで続いたが、大半の期間で調査票の手書きの数値が国交省の指示で書き換えられていたり、原本が保管期限を過ぎて廃棄されていたりしているため、書き換え前のデータを参照することが困難になっている。
検討会議では、本来のデータに近い数値を復元するための推計方法などを議論する。座長の美添(よしぞえ)泰人・青山学院大名誉教授は会合で「与えられた課題は、5月をめどに国民が納得できるような正確な手法、復元の手順を提示することだ」と述べた。
国交省はこの検討会議と別に、省内幹部や専門家らで再発防止策を検討する作業も進める。(高木真也)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル