会社の採用試験で使われるWEBテストで「替え玉受検」をしたとして逮捕された男が、警視庁の調べに容疑を認めたうえで「学生から感謝されたり就活の相談を受けたりしてお金をもらえることに非常にやりがいを感じていた」と供述していることが、同庁への取材でわかった。
私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで逮捕されたのは、関西電力社員の田中信人容疑者(28)。捜査関係者によると、田中容疑者は京大と京大院を卒業し、ツイッターで自身の学歴を書き込んでWEBテストの代行依頼を募っていた。
サイバー犯罪対策課によると、田中容疑者の逮捕容疑は、今年4月、就活生の女子大学生(22)の依頼を受け、女子学生の受検IDとパスワードを使ってWEBテストを受検したというもの。調べに対し「初めは小遣い目的でやっていた」と話し、「冷静に考えると学生にも企業にも悪いことをした」とも説明しているという。
同課は、田中容疑者に受検を依頼した女子学生も共犯容疑で22日に書類送検した。女子学生は田中容疑者に対し、計23社の就活に使うWEBテストの代行を計約10万円で依頼していたという。女子学生は調べに「自分で受検したがWEBテストを突破できず不採用ばかりだった。そんな時にツイッターで代行を見つけた」と経緯を説明。「私の軽はずみな行為で企業に迷惑と無駄な労力をかけさせてしまった。今後は自分の力で頑張る」と供述したという。(大山稜、御船紗子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル