高知県・四万十川の「川ノリ」が歴史的な不漁に悩まされている。
かつては全国有数の漁獲量を誇り、佃煮(つくだに)や天ぷらは四万十川を代表する「味」として人気が高かった。
地域のブランドを途絶えさせまいと、地元企業が来年度から陸上での養殖に取り組む。
「最後の清流」とも呼ばれる四万十川。約200キロにわたり県西部の雄大な自然の中を流れ、四万十市で太平洋に注ぐ。
その河口に近い海水と淡水の混ざり合う汽水域でスジアオノリは育つ。
「乾燥させて火にあぶり、ご飯にのせてしょうゆを垂らして食べたら絶品だ」。四万十のりの加工販売を手掛ける加用物産(同市)の加用哲啓(てつひろ)代表(68)は言う。
4年連続、漁獲量ゼロ
加用物産によると、元々は地元だけで食べられていたスジアオノリを、明治末期に同社が関西方面へ出荷。粉もん料理に欠かせない「ふりかけ」として人気を博すようになったという。
1980年には年間50トン…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル