協同組合下関ふく連盟は18日、宮家へのフグ献上を前に、山口県下関市の水産加工会社「海(かい)」で調理の様子を報道陣に公開した。献上するのは長崎県沖で捕れた最高級の天然トラフグ。調理人が熟練の包丁さばきで薄く引き、見事な「菊盛り」を完成させた。
宮家への献上は1988年に始まり、今年で32回目。連盟に所属する業者が持ち回りで調理を受け持つ。献上されるフグ刺しは19日未明から調理する。鍋用の切り身などをセットにして、地元の赤間神宮で早朝におはらいを受けた後、連盟の見原宏理事長らが空路で持参。秋篠宮家や常陸宮家などを回り、首相官邸にも届ける。
「海」としては、献上フグの調理は3回目だが、3代目の杉山匡秀社長(47)は社長就任後初めて。「緊張します。すごく光栄です」。調理を担当する木下秋人(あきと)さん(65)はフグを本格的にさばくようになって30年。献上フグを調理するのは2度目で、「特に力が入ります。味わって食べてもらいたい」と話した。(貞松慎二郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル