黒田早織
神戸市立王子動物園(同市灘区)のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」が16日、28歳の誕生日を迎えた。心臓疾患のため一般観覧は中止されているが、この日は報道陣に姿を公開。終始のんびりと寝そべっていた。
報道陣に公開された約1時間、タンタンはずっとベッドで寝ていた。時折ごろんと寝返りを打ち、大きなあくびをしたり手足をもぞもぞ動かしたり。飼育員によると「熟睡してます」。
園によると、パンダは21歳以上で高齢とされ、タンタンはいま、人間の80歳くらい。日本にいるパンダで最高齢だ。21年春に心臓疾患が判明し、強心薬などの投薬を続けてきた。現在も中国・四川省の中国ジャイアントパンダ保護研究センターから獣医師が来日し、治療にあたっている。
病状は落ち着いているが、1日の3分の2は寝て過ごしているという。飼育員は「病気がありながら28歳の誕生日を迎えられてうれしい。全て『タンタン・ファースト』で、治療もタンタンが受けたい時にしている」と話す。
体調を考慮し、誕生日当日のイベントは実施しなかった。代わりにユーチューブの園公式チャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCxu1e7bmLYqOzSB_FuO-DVg)で、12日に中国在大阪総領事館からお祝いのケーキを贈られた様子が公開されている。
市は2000年にタンタンを中国から借り受け、昨年末、治療のため返還期限の1年延長(今年12月末まで)が決まった。今後について、園は「体調を見てその都度判断する」という。(黒田早織)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル