有明海で何が起きているのか。佐賀県内の今季の「秋芽ノリ」の生産量が、例年の半分だった。これから摘み取りが始まる冷凍網で挽回(ばんかい)を期すが、海の状態は思わしくない。
販売枚数、販売総額ともに昨季の半分に
県内の有明海産ノリのうち、昨年10月に張った秋芽ノリ最後となる3回目の入札会が8日、県有明海漁協(佐賀市)であった。今季は累計販売枚数2億7563万枚、販売総額37億1133万円と、どちらも昨季の半分にとどまった。
昨季は県西南部が記録的不作となったが、今季は有明海全域で赤潮や栄養塩不足が続く。2日に張り始めた冷凍網で巻き返しを図るが、海の状態は回復していない。
昨年12月に始まった秋芽ノリの入札。3回目の入札結果は、販売枚数4178万枚、販売額6億1153万円と、前年同期の7、8割程度。今年も西南部は厳しい状況で、大浦支所では3度の入札に1度も出品できず、たら支所も3回目の入札への出品を見送ったほどだ。
県有明水産振興センターなどによると、今季の不作の原因は、網張り前から続く赤潮と、極端な少雨による栄養塩不足だという。
栄養塩を食べ尽くす「ユーカンピア」「スケレトネマ」
栄養塩不足はノリの生育に大…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル