午前10時。さいたま市の会社員女性(39)は台東区の勤務先の自席に着くと、ホットコーヒーを飲み、ふぅと息をはいた。疲れた体に、コーヒーが染みる。「温かいコーヒーが飲めることが、こんなに幸せだなんて」。パソコンを開き、メールチェックを始めた。
数時間前、女性は嵐の中にいた。
午前5時半。音量を抑えたスマホの目覚ましが鳴る。横で眠る子どもたちを起こさないよう、そっと部屋を出て台所へ向かった。
昨晩、回しておいた食器洗い機から食器を出し、棚に片付ける。乾燥をかけた衣類を洗濯機から取り出し、残りを突っ込みながら、先に家を出る共働きの夫(38)を見送った。
顔を洗い、化粧など身支度を手早く済ませると、子どもたちを起こす時間だ。
午前6時45分。小4の長男…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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